マルジェラこぼれ話

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NY TIMESにマルジェラに関する記事があったのでざっくり訳してみました。

ちなみに本文はこちら↓
http://www.nytimes.com/2010/01/28/fashion/28ROW.html?ref=fashion

誤訳がありましたらご指摘いただけると嬉しいです。

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一年ほど続いた「マルジェラは本当に今でもメゾンに在籍しているのか」論争を経て
マルジェラ本人が既にメゾンマルタンマルジェラを離れていたことが
先月、公式に発表された。

この発表によりマルジェラが過去20年にわたり行ってきた仕事を捉える視線にも変化が訪れた。

マルジェラは現役デザイナーではなくなった。
マルジェラの一連の創作活動は既に「完結」したのだ。

このような視線の変化は
彼の過去の作品に対するノスタルジーと、収集熱を呼び起こした。
足袋ブーツ、手袋やボトルキャップ、ウィッグで作られたベスト...

これはまさにResurrectionを経営するKaty Rodriguezにも起こったことだ。
Katyはあるコレクターから約1000点ものマルジェラのアイテムを入手した。

そのコレクションはResurrectionと1stdibs.com↓でこの2月に販売される予定だ。
http://1stdibs.com/

「長い時間が経ち、マルジェラの仕事に対する多くの研究がなされ、
我々は今、彼の仕事を歴史的な文脈から捉えることができるようになっています。」
Katyは言う。

昨年メゾンマルタンマルジェラは公式本をリリースした。
この本により重要な作品群を時系列で把握することができる。
Katyはさらに時系列を実物をもって提示したいと考えたのだ。

Katyは昨年、パリで自らのコレクションを披露した。
その中で彼女は、現在日本のCommuunというレーベルのディレクターをしている
Gra??a Fisherという女性に出会った。

Gra??a Fisherはマルジェラがアントワープで仕事を始めた頃に
マルジェラ本人に会ったことがある。
彼女はその時19歳の学生で、マルジェラの8つのショーにモデルとして参加し、セールのヘルプスタッフもつとめた。
Gra??aはマルジェラとの交友関係について貴重な体験を語ってくれた。

「マルジェラの三回目のショーは、パリの郊外の、貧しい地域で行われたの。
ファンタスティックなショーだった。でもLib??ration紙は"スキャンダラスだ"と酷評した。」

マルジェラは輪に入ることを拒んでいたわけではない。
実際、初期にはいくつかのインタビューやポートレートも存在する。
ただ、Gra??aによるとマルジェラはばか騒ぎがあまり好きではなかったようだ。

Gra??aはマルジェラがi-D magazineのインタビューを受けた時のことを話してくれた。
記事に使う写真を撮るために、人でごった返しているパリのナイトクラブを訪れた時のことだ。

彼女達はステージ上で指示を受けていた。
Gra??aが腰掛けていると、彼女の後ろにいた男性が
カメラマンの指示を受けて彼女の身体をなでまわしはじめた。

「そこで彼(マルジェラ)が言ったの。」
Gra??aは振り返る。
「もう終わりにしよう。お疲れ様。」って。

撮影スタッフが去った後、彼女はマルジェラに尋ねた。
「一体どういうこと?何があったの?」

するとマルジェラは
「聞かないでくれ。うんざりだよ。」
とだけ答えたそうだ。
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マルジェラのストイックさが伺えるエピソードではないでしょうか。

Resurrectionと1stdibs.comで販売になる過去の作品というのも気になります。

ここ最近90年代から00年代前半のアイテムの価格が
オークションなどで高騰しているようですが
この現象は日本に限ったことではないようですね。