このあたりで一度マルジェラのカレンダータグを本気で整理しよう
1. はじめに
デザイナーの変更もあり、よくわからなくなっているカレンダータグについて、一度ちゃんと整理しようと思います。随時更新したいと思っておりますので、詳しい方からの情報提供をお待ちしております。
2. 番号と各ラインの変遷
マルジェラのタグはもともとは全て真っ白なタグ(白タグ。ドールコレクションなど特殊なテーマの時は個別のタグが設定されることも)でしたが、1999SSにメンズラインが正式にできた頃からカレンダータグが採用され、番号によるラインの整理が始まりました 。以下、その内容を記載します。
0 アーティザナルコレクション
1999年から。2021SSからは男女共通オートクチュールラインである「アーティザナル」Co-edコレクションを表すタグになっている。
1 女性のためのコレクション
1999年から。白タグと1にマルがついたタグが混在。1にマルがついたタグは2008年に一時的に廃止?現在は1にマルがついたタグが復活している。
3 フレグランス
2011AWから。最初に発表された香水は“(untitled)”。近年は「レプリカ」として「香りの記憶」をテーマにした香水を複数ラインナップ。
4 女性のためのワードローブ
2004SSから。2021年からはジェンダーレスでタイムレスなワードローブである「アイコンズ」という位置づけに。
6 より幅広い顧客向けライン
1997年から。2006年から“MM6”に名称変更。タグは複数回変化している。巻末資料参照。2021SSからは子ども服も開始。
8 アイウェア
2008SSから。最初に発表されたアイウェアは“incognito”(現在は廃盤)。
10 男性のためのコレクション
010 男性のためのアーティザナルコレクション
1999年から。2006AWからオートクチュールに移行して高級路線に。11AWで一瞬インダストリアルアーティザナルなるものが出現してすぐに消滅。その時のタグは10にマル。2021SSからは0に統合された。
11 アクセサリーライン
2005年から。バッグもこのライン。
12 ファインジュエリーライン
2008AWから。ダミアーニとのコラボレーション。近年リリースなし。
13 オブジェクト・出版物
1999年から。2010年台後半以降、メゾンからまとまった発表はないがSSENSE限定の商品などが現在もリリースされている。
14 男性のためのワードローブ
2004SSから。2008AWから一瞬 “サルトリアルライン”が出現してすぐに消滅。2021年からは4同様、「アイコンズ」という位置付けに。
15 メールオーダー
1999年から。フランスを中心とした欧州でカタログ通販をしていた模様。現在は稼働していないと思われる。
22 女性と男性のための靴のコレクション
2005年から。
3. 現在(2021年8月時点)でアクティブなライン
上記2のような変遷を経て、現在アクティブなラインは以下のようです。メゾンのクリエイションの頂点にオートクチュールである「0(アーティザナルCo-Edコレクション) 」があり、そこで示されたコンセプトが、「白タグ(Co-Edコレクション)」「1( 女性のためのコレクション)」「10(男性のためのコレクション)」「6(MM6)」などを通して、よりウェアラブルな形で提供されるという序列構造になっているとのこと。
0 「アーティザナル」Co-edコレクション(男女共通オートクチュールライン)
白タグ Co-edコレクション(男女共通のコレクションライン)
1 女性のためのコレクション
3 フレグランス
4 アイコンズ(ジェンダーレスでタイムレスなワードローブ)
6 MM6
8 アイウェア
10 男性のためのコレクション
11 アクセサリーライン
13 オブジェクト・出版物
14 アイコンズ(ジェンダーレスでタイムレスなワードローブ)
22 女性と男性のための靴のコレクション
4. 追記事項
白タグの変遷
元はブランド全体を表すタグだった。99年頃からカレンダータグによるラインの整理が始まってからは「1 女性のためのコレクション」を表すタグとして「1にマル」のタグと併用されていた。2021年からは男女共通のコレクションである「Co-ed」を表すタグになっている。
MM6タグの変遷
1997年の立ち上げ時は白タグ(4本ステッチではなく、タグ上部に直線のステッチ)に6の印字。その後、カレンダータグの6にマルのタグに。さらに6のフォントサイズが大きいバージョンを経て、2006年からは「MM6」表記のタグに。