HUGE 2月号 ポストエディスリマンは誰だ?

今月号のHUGE。


一読した感想は「ばらけたなあ」です。

雑誌としては相変わらずよくまとまっていて
HUGE路線で行こうかPOPEYE路線で行こうかはたまたやはりSENSE路線で行こうか
迷っているHEARTなんかよりは全然マシです。

しかしエディスリマンを失った現在のメンズモードを象徴するかのように
今回のHUGEにはまとまりがない。

今月号のテーマは「fashion forecast(邦題は2008年流行予測)」。

予測される流行はリッラクスドエレガンスからマッシヴミニマリズムまで
その数なんと38。
多いよ!
で。結局流行はなんなの?
キーワードを並べただけ(しかも38個も)では
でっかい潮流はつかめません。

ただこれはHUGEに非があるわけではなく
前述したようにメンズモードの現状を反映しているのでしょう。


エディスリマンの不在。
トムブラウンの伸び悩み。
アメリカントラッドのコンセプトのなさ。

現在の勢いからするとランヴァンが
N.HOOLYWOOD、ギャルソン、ナンバーナインバレンシアガ、マルジェラ、ラフシモンズあたりに比べ
頭一つ抜け出ているような気もしますが
なにせ高いのでブームを作り出すまでには至らないでしょう。
価格帯の高さ故にブームにまで至らないのは
トムブラウンも同様だと思います。
加えてランヴァンの魅力はデザインにおける微妙なニュアンスのコントロールにある(と思う)ので
似たような商品を作りづらい。
黒いショートジャケットやタイトデニムを作っておけばよかった
エディスリマンディオールオムとの大きな違いだと思います。

今月号のHUGEではメンズウェアに本格的に乗り出した
ソニアパークさんのARTS&SCIENCEも大きく取り上げられていますが
玄人ウケはするもののややわかりづらい地味な服なので
そこまで人気を博すことはないのではないかと思っています。


ある意味絶対的なトレンド牽引者がおらず
消費者が好みに合わせて比較購買できる現在の状況が
自然だとは思います。
ただカリスマを求める声は確実に存在するでしょう。


皆さんが予測するのネクストトレンドセッターは誰ですか?


ちなみに僕は国内ではこのスナップブームに乗って
N.HOOLYWOODが勢力をさらに強めるのではないかと思っています。
キングに支持されているマルジェラ(小物やMM6メインですが)の人気もまだまだ続くでしょう。
この2つは外せないと思います。
あとはお兄系がどこまでモードに食い込んでくるか。
お兄系と分類すると怒られるかもしれませんが
黒くて細身のアタッチメントなどはこの橋渡しになる可能性があると思っています。
黒くはないけどwjkにも可能性はある。
また系統は違いますがニールバレットお兄系やその上のSENSE系(この位置づけも怒られそう)を
巻き込んでブームを作る可能性がないこともないかなと。
いずれにせよストリートに受け入れられるモードでなければ
トレンドを牽引するのは無理でしょう。

海外も含めるとなると難しいですね。
クラシックの再解釈が引き続きメインストリームになるだろうとは思うのですが
それがどこかは。。。
トムブラウンのアメリカンクラシックは現状どまりだろうし
トムフォードシグネチャーブランドが狙うイタリアとイギリスの中間も狙いはいいけど何か違うし。
クリスヴァンアッシュにもそこまでのカリスマ性はないし。
勢い的にはランヴァン?ラフシモンズ
うーん。。。
ここにマルジェラの昔のアーティザナルがあれば
ストリートも巻き込んだとてつもないリメイク(クラシックの「再解釈」ではなく「再構築」)ブーム
が来る可能性もあると思うんだけどなあ。。。


皆さんのご意見お待ちしております。