ヨーロピアンテイストとアメリカンテイスト

ファッション流通ブログde業界関心事さんの4月13日付の記事
「欧州ファストファッションブームは男性のタンスの中身も変えるだろうか」を
興味深く拝読しました。
記事へのリンクはこちら↓
http://dwks.cocolog-nifty.com/fashion_column/2008/04/post_f562.html

日本上陸が間近に迫ってきたH&Mが提示するヨーロピアンテイストのモードよりな服は
歴史的にアメカジの影響を強く受けている日本の男性のワードローブのテイストを変えうるか?
という内容です。


翻って今月号のHUGEはトラッド特集。
トムブラウン色が全開です。

トムブラウンは値段が高すぎるし、
無難さが求められるスーツというジャンルで
強烈な個性を打ち出しているのでそこまで流行らないだろうと思っていたのですが
トムブラウンのデザインに追従するブランドが国内外で多数現れたことから
一大トラッドブーム、いやトムブラウンブームが巻き起こっています。

この追従ブランドの多さはエディスリマンディオールオム以来ではないでしょうか。
ディオールオムが消化・反芻された結果お兄系に回収されたように
トムブラウンブームも最終的には別の形で回収されるのでしょう。


かたやH&Mに代表されるヨーロピアンテイストの波
かたやトムブラウンに代表されるアメリカンテイストの波

2つの波はぶつかって相殺されるのでしょうか。
それともどちらかが一方を飲み込んでより大きな波になるのでしょうか。

個人的には前者は大学生くらいの若者に
後者は20代後半以降に支持されて
棲み分けがされていくのではないかと思っています。



余談ですが
マルジェラはヨーロピアンテイストでしょうかアメリカンテイストでしょうか。
デザイナーの出自を考えれば
ヨーロピアンテイストと考えるのが自然でしょうし
実際にレディスはヨーロピアンテイストが強いような気がします。

しかしメンズに関しては定番パンツの別称が
「スティーヴマックィーンパンツ」であることからも伺えるように
その根底にはアメリカンテイストがあるように思います。

定番パンツ以外にもバッファローチェックのジャケット
肘パッチニットなどアメリカンなものを結構見つけることができます。
勿論ヨーロピアンテイストにモディファイされているのですが。