再考 マルタンマルジェラ 10

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10は、男性のためのワードローブであり
それぞれ異なる機能を持ちつつも、等しく重要で価値のある衣服から構成される。

10では、トラディショナルなジャケットも
クラシックなスーツスタイルとしてシャツに合わせるのではなく
コットンパンツ、Tシャツ、セーターと合わせることが提案される。

一点一点の衣服は、それが伝統的なジャケットであれ、ジーンズであれ
同等に扱われ、細部にまでこだわって作られている。

10ラインの衣服は裏地にもこだわって作られており
また、全ての上着に水牛ボタンが用いられている。

(以上、CREAM MAISON MARITN MARGIELA Edition2008 Issue.09より意訳)


メゾンマルタンマルジェラは一つ一つの服を等しく大切にする。
だから一つ一つの服にこだわる。

そして、一つの服(ex.テーラードジャケット)を選択することで
「それ(ex.テーラードジャケット)に合わせるならこれ(ex.白シャツ)だな。」
と他のアイテムも自動的に決められていく
「決まりごと」に対しても懐疑の目を向ける。

「これが好き」「これが好き」「これが好き」
の集合体として一つのスタイルが出来ればいい。

文化的に規定されてきた装いのルールを
個人の嗜好性に引き寄せること。

既存のルールの解体と再構築。

それが10のコンセプト。

マルタンマルジェラ
トータルコーディネートを志向するスタイリストではなく
一点一点の服を偏愛する服オタクだった。
という話。