春、バーニーズで

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吉田修一の2006年の短編集です。

吉田修一といえば芥川賞受賞作の「パークライフ
もしくは仲間由紀絵主演でテレビドラマ化された「東京湾景」あたりを
思い浮かべる方が多いと思います。
そのほかにも「パレード」「悪人」といった代表作があります。

僕は東京湾景が好きです。
「泳ぐな!」という方もおられるようですが
泳がなきゃでしょう。

影響されやすい僕は「パークライフ」を読んで日比谷公園に行き
東京湾景」を読んでお台場に行きました。。。

パークライフ」はそこまで大した小説ではないと思うのですが
公園好きとしてはそのタイトルを付けられたら買わずにはいられません。


この本のタイトルになっている短編「春、バーニーズで」は
吉田修一文学界新人賞を受賞した「最後の息子」の後日譚になっています。
最後の息子」面白かったけどこの短編はおまけみたいなものでしょうか。
個人的にはそんなに惹かれませんでした。

この本は内容よりも装丁が気になって購入しました。
タイトルとなっているバーニーズのショッピングバッグのデザインに合わせた
黒地に銀の文字。
この装丁を買ったようなものです。



2冊目はrelax誌に連載されていた
せきしろの「去年 ルノアールで」。
紹介した理由は勿論
タイトルが似ているから(というか吉田修一の本のパロディだと思います)。

こちらは石原まこちんの「The 3名様」に通じるものがある
無気力系エッセイ。
茶店ルノアールに毎日のように通い詰める筆者が
ルノアールの客や店員を眺めながら
妄想を膨らますだけの内容。

なのに意外に面白いです。
1500円出す価値があるかどうかはわかりませんが
ブックオフで100円だったら「買い」な1冊です。