なぜか昔を思い出しました

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無事ミュンヘンに着きました。

道中ずっと一人で
空港から乗る電車の切符の買い方はわからないし
ドアの開閉は押しボタン式だし
車内アナウンスが聞き取れなくて一駅乗り過ごすし
ホテルが駅から遠くて迷うしで
高校二年の時に、オーストラリアのメルボルンからケアンズまで
バックパックひとつで旅行した時以来の
「おお、おれ海外にいる。」という感覚を味わいました。


時間は前後しますがドイツに向かう飛行機の中で

空港にて(村上龍
ひとかげ(よしもとばなな
蛇にピアス金原ひとみ
陸軍中野学校の真実(斉藤充功

を読みました(我ながらなんてベタなセレクト)。

よしもとばななの「ひとかげ」は
作者が昔リリースした「とかげ」という小説を
作者の今の感性にてらして新たに加筆・修正したもの。
本の前半に「ひとかげ」が、後半に「とかげ」が収録されています。

「とかげ」は以前にも読んだことがあったのですが
よしもとばなな得意の「近しい人の死」「オカルト要素」が効きすぎていて
彼女の作品の中でも苦手な部類の作品だなあという感想を持ちました。
しかし今回の「ひとかげ」はまるで別の作品になっていると感じました。
「とかげ」は若さゆえの痛々しいほどの感受性が
そのまま小説になったような作品でしたが
「ひとかげ」はそれらの感受性が作品を構成する要素として
ちゃんと作者によって消化されており
全体としてとてもやさしい物語に仕上がっています。

リメイク前後の作品を比べ読みできる本は珍しいと思いますし
その対比がとても面白いのでこの本はおすすめです。

ちなみに僕はよしもとばななの作品では
ムーンライトシャドウが一番好きです。
高校一年の時にはじめて読んでそれから何回も何回も読み直しました。

高校の時に好きだった作家を今でも好きなんて
人間って基本的なところはあまり変わらないんだなあと
一人で思いました。