More Margiela, Less Martin

「Margiela MIA?」というVOGUEの記事を皮切りに
ネット上のいろいろなところでマルジェラが辞める、辞めないといった話題が再燃しています。
VOGUEの記事へのリンクはこちら↓
http://www.vogue.co.uk/news/daily/090305-margiela-mia.aspx

しかし上記の記事のどこにも
マルジェラがMIA(Missing in Action=軍事用語で作戦中に兵士の消息がつかめなくなること)と
言うに足る情報は記載されていないんです。
記載されているのは
「マルジェラ自身が0910awコレクションに顔を出すかどうかはスタッフでもわからない」
ということだけ。

VOGUEともあろう雑誌が釣りタイトルをつけるのはあまり感心しません。


その点WWDはVOGUEよりもスタッフのインタビューを長めに掲載しており、
こちらのほうが信頼できる内容になっています。
少し長いですが、是非本文をお読みになってください。
WWDの記事へのリンクはこちら↓
http://stylezeitgeist.com/forums/showthread.php?p=130080


WWDの記事の要点だけをまとめると、以下のようになると思います。

不況で他ブランドが苦戦する中MMMの1月の売り上げは前年比21%増を記録したそうです。
不況の影響で日本をはじめとするアジアやロシアでは苦戦したものの
フランス、イギリス、イタリアなどのヨーロッパでの売り上げがよかったのだとか。

そして、話題は世界最大の家具展示会、ミラノサローネへの出展へ。
マルジェラのchief executiveは以下のように言っています。
ミラノサローネへの出展は我々のインテリアに対する哲学を示すためのものです。
そしてその精神は将来的により広く解釈される可能性があります。
我々は今後、他領域への進出も視野に入れているんです。」
どうやらMMMはミラノサローネを新商品(つまり家具ラインそのもの)を発表する場としてではなく
家具業界への進出を匂わせて周囲の期待を煽るための場として捉えているようです。

マルジェラの仕事ぶりに関しては以下のように述べています。
「彼は依然として同じポジションにあります。」
「彼は一日8時間ここ(MMMのオフィス)で働いているわけではありません。」
「彼が(コレクションに顔を出すかは)わかりません。来る時もあれば来ない時もあります。」
「彼は戦略的なプロジェクトに集中しているんです。
彼は依然我々と共に歩んでおり、会社にとって重要な決定を行っています。昨日彼と電話しましたよ。」
「今この現状こそ彼が作り出したかったスピリットなんです。」
「彼は全ての商品をデザインするのではなく、我々をコンサルティングしてくれているんです。
今のチームはマルジェラ自身よりもマルジェラらしいものなんです。」


上記の記事を見る限りでは
家具ラインがいつ立ち上がるかについての記載は無いようですし
家具の具体的なデザインやコンセプトも不明のままです。

マルジェラの去就に関しては目新しい情報はないと結論するのが妥当でしょう。
マルジェラが旅ばかりしていて仕事をしていないという噂(あくまで噂)は
90年代後半から聞かれていましたし。。。

なんにせよ今後もMMMの動向から目が離せません。