ARTS & SCIENCE Old tailored jacket

イメージ 1

イメージ 2

こちらはアーツ&サイエンスのオールドテーラードジャケットです。

色は墨黒、サイズは3(マルジェラで言えば44くらいのサイズ感)です。


公式HPの紹介文によると

1920年代のスタイルをアレンジしたジャケットは肩が小さく、
太いアームと前寄りの袖付けや浅いアームホール等、ヴィンテージ特有のディテールを再現。
張り感を強調するために織りと洗いにこだわり、作られた素材。
着るごとに風合いが柔らかく変化していくのも魅力的です。」

とのこと。
公式HPへのリンクはこちら↓
http://www.arts-science.com/


着てみると確かにしっかり肩が入って(肩幅は約40cm)、
脇下もぐっと持ち上げられている感じ。
肩から袖へと自然に移行していくデザインで
ややなで肩に見え、脱力感があります。

素材はコットン100%で、細い糸を高密度で編みこんだいわゆる「度詰め」の生地。
さらに製品洗い加工を施しているのでかなり目が詰まっていて
なんとも言えないハリ感があります。
そして表面の質感はすごくしっかりした和紙のよう。


袖口は本切羽で、同素材で切りかえしが入っています。

イメージ 3

肩幅が小さいのに対し袖丈はやや長め(と言っても約64cmですが)。
店員さん曰く「袖を捲くって着ることを想定して作られている。」のだとか。

袖を捲くるとこんな感じ↓でちょっと袖丈が足りずつんつるてんな感じに。

イメージ 4

しかしそれがまた何とも言えずよいです。

ボタンは木製で上から茶色の塗料でペイントされています。

イメージ 5

着用に伴って塗料が剥がれてくるのを楽しめるようにと考えられているそうです。


このジャケット、全体的な素材感やシルエット、多めのボタン数などからすると
かなりポールハーデンのジャケットに近いものがあります。
さらにワークっぽいという面ではジャーナルスタンダードなどにも通ずるものがあるような気がしますし
製品洗い加工という面ではギャルソン(特にオム)からの影響も感じられるような気がします。
ボタンを塗料で塗るのはマルジェラからの影響でしょうか?

でも色々なところから(まあ僕の解釈ですが)影響を受けつつも
このジャケットは全体としてすごくまとまりがあって
完成されているように思えます。
「ここをちょっと直したいなあ」というところがない。

脱帽です。