パスカル・ミュサールが語るマルジェラの近況

2ちゃんのマルジェラスレにhigh fashion onlineの面白い記事へのリンクが貼られていたので
思わずこちらでも取り上げてしまいました。

記事の内容は、エルメス銀座店で行われた「プティ・アッシュ」というエルメスの新たなプロジェクトの
ディレクター、パスカル・ミュサールに対するインタビューになっています。

その中に、彼女がマルジェラとの交流について語っているくだりがあります。


以下、引用です。

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記者:
エルメスの厳しい品質基準をクリアできず製品になれなかった素材から問題を取り去り、
新たな発想のもと、第二の生命をもたらすという今回のプロジェクトは)
かつてエルメスのレディス・プレタポルテのデザイナーを務めたマルタン・マルジェラ
アーティザナルのプロジェクトとも通じますね。

知っているどころか、マルタンとは、もう何度も一緒に話し合いましたよ。

記者:
まあ、では、今回マルタンに参加してもらおうとはなさらなかったんですか?

もちろんアプローチしましたよ、何度も!
でも、だめでした。
彼は今、絵画の修復や、今取りかかっていることがあって、今はそれを続けたいというお返事でした。
もちろんこれからも声をかけ続けるつもりです。
生まれた時からエルメス漬けの私の限られた見方ではあるけれど、
マルタン・マルジェラという人は、特別な人だと思ったわ。
エルメスには資料庫があって、これまで作ってきたいろんな服も保存してあるのですが、
彼が、それを見るときの仕方といったら!どれ一つとしてそのままでは見ないのです。
全部ひっくり返して、あらゆるディテールを、折り返しから、衿付け、袖付けまで、
それは念入りにチェックするんですよ。
私も自分が相当細かい人間だと思っていますが、マルタンはそれ以上です!
彼がエルメスのために、たくさんのことをしてくれたのは、ご存知の通りです。
今、私の着ているこのケープも、マルタンの時のものなのよ。
この完璧な裾の縁かがりを見て。
彼がアーティザナルラインを始めた時も、ずいぶんいろいろと話をしたものです。
アーティザナルラインも私は大好きです。
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メゾンを退いてからマルジェラが絵画の勉強をしているという噂は聞いていたのですが
同じ絵画でも修復のほうに力を入れているというのは初耳でした。
なんとなくアーティザナルに通ずるものを感じて、ニヤついてしまいますよね。

マルジェラの服のチェックの仕方に関するエピソードも「らしい」感じがしてしまいます^^

「今取りかかっていること」がなにを指すのかはわかりませんが
どこかでマルジェラの仕事を、それがどのようなジャンルであれ、また見てみたいものです。