ヴィクター＆ロルフ 2つボタンジャケット
デザイナー達自身がマルジェラファンを公言しており、
メンズデビュー以前から注目している存在でした。
このジャケットは03AWの彼らのデビューシーズンの作品です。
実はこれはサンプルで、この色と素材のジャケットは
かなり珍しいものです。
僕はこのジャケットに完全にはまってしまい
同型の黒の厚手のウール素材（セットアップスーツとして購入）、
ベルベット素材（ギンザフォーメンで野口強が着用していたモデルの色違い）
も購入しました。
本当はシルクハットの総柄ジャケットも欲しかったのですが
妻に反対されたため、
同プリントのシャツを購入して我慢しました。
このジャケットはまずディテールを見ていくと
マルジェラ好きと言うだけあって
フロント2つボタンのボタンホールのひとつはフェイクになっています。
また袖口のボタンホールもひとつがフェイクになっています。
ボタンは一つ一つにヴィクター＆ロルフの刻印がされており
飴色の色みも完璧です。
裏地は台場仕立ての総裏になっており、ここにブランドの代名詞である
封蝋が付いています。
これくらいのロゴが謙虚でいいですね。
ヴィクター＆ロルフは肩パッドを厚めに入れてくるブランドですが
このシーズンのものは比較的控えめで着易いデザインになっています。
実際に着用すると袖が肩からストンと落ちてきれいなシルエットが出ます。
肩の辺りのシルエットはキャロルクリスチャンポエルに近いかもしれません。
しかし着丈の短さ、襟の大きさ、カジュアルなパッチポケットのおかげでかっこよくなりすぎず
適度なかわいらしさも感じさせるこのジャケットは
ショートジャケットのお手本のような存在だと思います。
このシーズン以降もヴィクター＆ロルフには注目、期待していたのですが
あまりにもパッドが厚くなりぎて
いかつい感じになってきてしまったのが残念です。
ヴィクター＆ロルフのジャケットがいかつくなるに従って
ブランド自体の売り上げも頭打ちになっているようです。
ヴィアバスストップといえばヴィクター＆ロルフ、
ヴィクター＆ロルフといえばヴィアバスストップ
といった両者の蜜月時代にも翳りが見えはじめ
今ではジョンガリアーノ、アレキサンダーマックイーンに
取って代わられた感があります。
尚ヴィクター＆ロルフの歴史等についてはこちらのサイトに記載があります。
http://www.tsushin.tv/brand/paris/vr.html
