高橋盾 双方向的コミュニケーション

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高橋盾のブログが面白いので紹介させていただきます。


高橋盾のブログはこちら↓
http://blog.honeyee.com/jtakahashi/
いいこと言ってます。


最近のコレクションに対するコメントを引用すると

"コンセプチュアルになり過ぎない"
"テーマに縛られ過ぎない"
"ショーのインパクトを意識し過ぎない"
そして何より大事なのは
"女性が着たいと思える服を作る"

うんうん。

確かにアンダーカバーは
コンセプトやテーマを表現するのがとても上手だという印象があります。
コレクションのインパクトもすごい。

しかしその反面、視覚的インパクトだけで
その先のメッセージが伝わってこないという批判があるのも事実です。
コンセプトやテーマ(例えば "but beautiful")はわかったけどだから何なんだ?という批判。


"女性が着たいと思える服を作る"


これは服は個人が着る物という服の存在意義の原点に立ち返った姿勢だと思います。
今までのアンダーカバーはそのインパクトをもって
固定ファンをつかんできましたが、
その在り方はややアンダーカバーがコンセプトやテーマを発信するという
アンダーカバーからの一方向的なコミュニケーションであったように思います。

勿論アンダーカバーは昔から
コンセプチュアルであることとウェアラブルであることのバランスを意識していたと思いますが
着る側のことをより強く意識しはじめたアンダーカバーは
クリエイターと消費者の双方向的なコミュニケーションを
指向し始めたように思います。


コンセプチュアルであることとウェアラブルであることのバランスを取ること
このことは消費者を意識することであると同時に
商業的な成功を視野に入れることにもつながります。


コンセプチュアルなものを作っても
それが売れなければ
クリエイションは続けられない。


かといってコンセプチュアルでない服もつまらない。


高橋盾がどこに着地するのか
それとも着地せず求道を続けるのか
楽しみで仕方ありません。








参考までに
コミュニケーションに興味のある方は
こちらのサイトの「広告の影響過程」をご覧下さい。↓
http://www.ir.rikkyo.ac.jp/~tsuzuki/99db269j/99db269j1.htm
アイドマの過程がわかりやすく説明されています。
最後の段階である消費者の「行動」にまでつなげてはじめて
コンセプトやテーマのその先にたどり着くのだと思います。

※広告における「行動」は基本的には「購買活動」を指しますが、
 僕はファッションにおける「行動」は「購買活動」にとどまらず
 「価値観の変容」「アイデンティティの構築・再構築」をも含むと考えておりますのでご注意ください。