マルタンマルジェラ Whites 時間のリセットと蓄積
人によってはあの真っ白な店内を見て
「学園祭の出し物みたい」
と言う方もいらっしゃるようですが
（そう言われるとそういう気もしてきます）、
僕は好きです。
マルジェラの店内はとにかく白い。
恵比寿店では
床やソファは白い布で、シャンデリアは白いチュールで覆われ、
家具はペンキで白く塗りつくされています。
さらにハンガーもペンキまでも白く塗られているか白い布で覆われており
クレジットカードのサインをするペンも白い羽ペンです。
多様性のある家具を白く塗ることで
統一感をうみ、
さらにその家具たちが過ごしてきた時間を
１度リセットする、しかしその歴史の全てが奪われるわけでは勿論ない。
白く塗られた家具たちは
そこからまた時間を経て変化し
再度白く塗りつぶされる。
ペンキの厚さは時間の蓄積でもある。
マルジェラのスタッフはこれら白いアイテムを総称して
Whitesと複数形で呼ぶそうです。
アディッションアデライデのHPなどは
マルジェラのWhitesの影響を受けたのではないかと思われる
デザインになっており
ここ以外にもマルジェラの影響を受けた業界人は
多いのではないかと（勝手に）推測します。
ただ白く塗るのは誰にでもできます。
なぜ白くするのか。
そこにどんな意図をこめるのか。
マルジェラのショップはマルジェラの服と同等に
時にそれ以上に「マルジェラ」です。
写真上４枚は旧恵比寿店
下２枚は現恵比寿店
転載ですみません
